1999年

フレッシュマン・セミナー C <通年>

■授業の概要

[アメリカ文化を見る・聴く・読む]
 アメリカ文化は「言葉」から成立していると言える。テープ(音声)・ビデオ(画像)を用いてアメリカの風景や情景にふれ、そこで発せられる数々のフレーズを読み解きながら、アメリカ人の「言葉」に対する情熱を考えてみたい。
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■テキスト/参考文献

H. Ohyagi 他 Viva San Francisco (マクミラン)
R. Hernandez, Reaching for the Stars Ⅱ(英潮社)

 
 
演習 Ⅰ・ⅡO <通年>

■授業の概要
[人種のディスコース] 『アンクル・トムの小屋』研究

  『アンクル・トムの小屋』(H. B. Stowe, Uncle Tom’s Cabin, 1852) は、黒人を主人公にした物語を提示することで、奴隷解放へつながる南北戦争前夜のアメリカの世論を形成したと言われている。19 世紀中に百万部売れた唯一の本として、この作品の持つテクストとしての力を検証していきたい。
 「家族の愛の物語」としてのセンチメンタルなテクストが、社会の様相を映し取るだけでなく、社会の仕組みを揺るがす<力>を発揮するメカニズムを分析していく。その際、黒人の登場人物と白人の読者との関係がどのように動くかを、「人種のディスコース」という点から読みとっていくつもりである。
 テクストを読んで感情移入して泣くことが出来る一方、読者としての自分の中に起こる反応を冷静に分析することの出来る人の参加を求む。
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■テキスト/参考文献

Harriet B. Stowe, Uncle Tom’s Cabin (Norton Critical Edition, 1988)
Jane Tompkins, Sensational Designs: The Cultural Work of American Fiction 1790-1860 (Oxford Univ. Press 1988)

 
 
演習 Ⅰ・ⅡP <通年>
■授業の概要

[歴史のディスコース]『緋文字』研究

  『緋文字』(N. Hawthorne, The Scarlet Letter, 1850) は、姦通という出来事をめぐり、女の愛と男の苦悩・嫉妬が交錯する物語である。男女3人のひとりひとりの人物の心の中に分け入って、心理劇としてこのテクストを分析していきたい。また、17 世紀の植民地時代のボストンを舞台とするこの作品の中に、アメリカ合衆国が国家としての自覚を持ち、独立をへて共和国へと成長していく様子を見る。
 その後、『緋文字』の序文としてつけられた「関税」というエッセイを読む。関税の二階で見つけた「A」の文字の刺繍された布切れから、ホーソンがロマンスという形態の物語を紡ぎ出す様子を「歴史のディスコース」として読み取っていく。 テクストを精読し、プロットの中に分け入って、登場人物の心を読み取るのが楽しいと思えると同時に、歴史やロマンスといったジャンルの特性に興味のある人の参加をのぞむ。

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■テキスト/参考文献

Nathaniel Hawthorne, The Scarlet Letter (Norton Critical Edition, 1988)
New Essays on The Scarlet Letter (M. Colacurcio ed, Cambridge U.P.,1988)
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